書評

【書評】人脈を作りたいならとにかく「貢献」が大切『レバレッジ人脈術』

著者の本田直之氏が考える、「コントリビューション(貢献)によって、自分の価値観にあった、ともに高め合う仲間を作る方法」について書かれた一冊。

こんな人に是非とも読んで欲しい!

  • 人付き合いがなんとなく面倒に感じてしまう人
  • 人脈を広げたいけど、何をするべきか悩んでいる人
  • 一緒に成長する仲間を作りたい人

『レバレッジ人脈術』について

  • 「レバレッジシリーズ」のうちの1冊
  • 人脈こそ最も大切なパーソナルキャピタル(自己資産)
  • とにかく相手にコントリビューション(貢献)することが大切

概要

書籍名 レバレッジ人脈術
著者 本田直之
出版社 ダイヤモンド社
出版日 2007/12/14
ページ数 186ページ
目次
  • Prologue
    人脈づくりこそ最強の投資
    最小の労力で、関わった人すべてが最大の成果を生む「レバレッジ人脈術」
  • Leverage 1
    レバレッジ人脈とは何か
  • Leverage 2
    会いたい人に接触する「アプローチ」の方法
  • Leverage3
    うまくコミュニケーションをとる方法
  • Leverage4
    人脈を継続させるには
  • Leverage5
    「レバレッジ・ネットワーク」構築でお互いに成長する
  • あとがきにかえて──コントリビューション自体が「喜び」だ

著者のプロフィール

著者の本田直之氏は数多くの本を出版していて、特に「レバレッジシリーズ」で有名な方ですね。

本田直之

  • 明治大学商学部産業経営学科卒業
  • アリゾナ州立大学サンダーバード校経営学修士(MBA)
  • シティバンク等の外資系企業に勤務した後バックスグループの経営に常務取締役として参画。同社をJASDAQ上場まで牽引
  • 2004年にレバレッジコンサルティング株式会社を設立し、現在は同社で代表取締役、CEO

現在で本の出版数はなんと74冊、300万部突破しているそうです。

最も重要なのは「コントリビューション」

この本で最も重要なキーワードとして紹介されているのが「コントリビューション(貢献)」という言葉です。

「ギブ(与える)」には上からの目線でものをいっているような、偉そうな響きがあるからです。それよりも、私が最も大事にしているのは「コントリビューション(貢献)」です。

引用元:レバレッジ人脈術(p24)

コントリビューションの4つのレベル

人脈づくりの過程に置いて基本になるのがコントリビューションであり、段階としては以下の4つのレベルが紹介されています。

  • LEVEL1【情報】 広く一般に出ている有益な情報を提供する
  • LEVEL2【プレゼント】 相手に合いそうな本をプレゼントする
  • LEVEL3【ノウハウ・アドバイス】 具体的なノウハウやアドバイスをあげる
  • LEVEL4【コネクト】 相手の役に立つメディア、クライアントやパートナーを紹介する

 

出会って間もないころは、コストも掛からず手軽にできる「情報」を提供して、段階的に「プレゼント」や「ノウハウ・アドバイス」と上がっていますね。

このLEVELは「どれほど相手のことを知っているか?」という基準で判断する必要があると紹介されています。

人脈に関して、相手への理解度で判断するという考え方がとても参考になりました。

コントリビューションにはインプットが必須

人と合うには事前のインプットが欠かせません。人にアウトプットできるもの、貢献できるものが無ければ、なかなかあってくれないでしょうし、その出会いに価値があるものになっていかないでしょう。

引用元:レバレッジ人脈術(p10)

自分から何かをコントリビューションしようと考えると、必ず相手の役に立つための情報や知識が必要になりますよね。

例えば、本をプレゼントしようと考えれば、相手の興味・関心に近い分野から適切な本を選ぶために、いくつか自分でも本を読む必要があります。

そのとき、必ずインプットとして自己投資が必要になり、それをお互いに繰り返すことで切磋琢磨できる関係が構築できると紹介されています。

「相手のニーズに合ったものを提供する」というコントリビューションの思想はマーケティングに通ずる部分がありますね。

相手のことを調べ尽くす

相手へのコントリビューションを考えるなら、まずは相手のことをよく知る必要があります。初期段階としてはざっと以下のような方法が考えられるでしょう。

  • サイトを持たれていればすべて目を通す
  • ブログを書かれていればすべて読む
  • 本を出されていればすべて読む
  • 講演会・セミナーをされていれば受講する
  • 経営者または会社員の方なら、その会社のことも調べる

引用元:レバレッジ人脈術(p78)

コントリビューションするためのインプット手法がこのように紹介されていました。

ブログや本を出していれば「すべて」読むという点に、圧倒的なインプットへの意思を感じます。

お互いに高め合うような人脈を作るのであれば、このくらい相手のことを知る姿勢が重要だという点は大きな学びになりました。

2007年の本なので含まれていないですが、現代であればTwitterやInstagramなどのSNSを全てフォローして読むことも入りそうです。

ブログや本を出しているのは一部の人だと思うので、一般論にすればSNS経由で興味や関心を知ることで、コントリビューションしていくことができそうです。

まとめ:相手目線で考え、コントリビューションすることが大切

本記事では『レバレッジ人脈術』について紹介しました。

読み終わったときの率直な感想ですが、もっと早く読んでおけばよかったと後悔しています。

個人的に「人脈術」というワードに抵抗があり、興味がそそられなかったのですが、「人脈」を「相手へ貢献した結果」と考えると価値観が変わりました。

もし私のように人付き合いが面倒だと感じていたり、何をしてよいか分からない人にオススメの1冊です。

『レバレッジ人脈術』と合わせて読みたい本

レバレッジ・リーディング

本田直之氏の最も有名な名著、多読のバイブル。ビジネス書を効率的・戦略的に読みこなす投資としての読書法であり、インプット効率が大きく変わります。

レバレッジ時間術

こちらも本田直之氏のレバレッジシリーズ。「インプットの時間をいかに増やすか」という具体的な手法が参考になります。

ドリルを売るには穴を売れ

ストーリ仕立てのマーケティング基本書であり名著。ちょっと視点を変えてみると、コントリビューションの考え方は、マーケティングの基本に通じていて面白いですよ。

読み物としても、ストーリーが面白いのでぜひ合わせてどうぞ。

 

 

読んで下さりありがとうございました。良い読書ライフを!