著者の本田直之氏が考える、企業経営の「経営者」、「戦略」、「営業」、「ブランド」「仕組み化」、「組織」の6つの要素に対し、質問形式で論じた実践的な経営論。
こんな人に是非とも読んで欲しい!
- SNSやYoutubeなど個人のブランディングを考えている人
- ブログを運営している人
- 経営者の視点を学びたい人
『レバレッジ・マネジメント』について

概要3行まとめ
- 本田直之氏「レバレッジシリーズ」のうちの1冊
- 「経営者の思考」を変えるための本
- 経営者は経営者としての仕事をしなければならない
概要
書籍名 | レバレッジ・マネジメント―少ない労力で大きな成果をあげる経営戦略 |
著者 | 本田直之 |
出版社 | 東洋経済新報社 |
出版日 | 2009/1/16 |
ページ数 | 240ページ |
目次 |
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著者のプロフィール
著者の本田直之氏は数多くの本を出版していて、特に「レバレッジシリーズ」で有名な方ですね。
本田直之
- 明治大学商学部産業経営学科卒業
- アリゾナ州立大学サンダーバード校経営学修士(MBA)
- シティバンク等の外資系企業に勤務した後バックスグループの経営に常務取締役として参画。同社をJASDAQ上場まで牽引
- 2004年にレバレッジコンサルティング株式会社を設立し、現在は同社で代表取締役、CEO
現在で本の出版数はなんと74冊、300万部突破しているそうです。
「経営者の思考」こそ個人の時代に必要な能力

本書では主に「経営者」に向けて質問することで、「経営者の思考」を変えることを目的としています。
そのため、私も最初は企業の経営者以外は読む必要がないように見えました。
しかし、本書を読み終えたときに感じたのは、これからの時代は経営者としての思考は「個人」にも必要な能力だということです。
パーソナルブランドづくりの基本となるのは、なんといってもセルフ・メディアによる情報発信です。ブログ、ウェブサイト、SNS(フェイスブックやツイッター)などの情報発信ツールは、個人サバイバル時代の基本です。
これは同じ本田直之氏の言葉ですが、今後の時代は「パーソナルブランド(個人のブランド)」が重要であり、基本となるのは情報発信であると述べています。
現在プロのブロガーやYoutuberなど、個人の活動によるブランディングによるキャリアを築いている人をみれば、疑いようのない事実ですよね。
このような、「今後の時代に必要となるパーソナルブランディング」に本書は最適だと感じました。
ここでは「経営者=ブログ運営している個人」と当てはめて考えていこうと思います。
自社の強みを絞り込む
「戦略のレバレッジ」では会社の定義付けが欠かせないとしています。
具体的には自分たちのビジネスが、誰を対象としているのか、サービスはどんなものかを明確、かつシンプルな定義を作るのが重要だそうです。
本書で対象としている企業の経営者は、まず自社の強みを絞り込んでこそ、会社の定義づけができる。
引用元:レバレッジ・マネジメント(p82)
これは個人のブランディングにも同じことが言えると感じました。
ブログもそうですが、まずは自分の強みは何か、誰を対象にどんな記事を書くべきかという定義付けが必要です。
本ブログで言えば「私のエンジニアとして経験を元にして、これからエンジニアになりたい人向けのロードマップを提供する」などができそうですね。
こうした「強み」にフォーカスを当てた定義づけを行うことは、パーソナルブランドの確立にも活用できそうです。
顧客に口コミを起こさせる仕組み
「ブランドのレバレッジ」では、「顧客が口コミをしてくれるような仕組みをもっている」かが重要としています。
買ってもらうだけで終わってしまっては、レバレッジ・マネジメントとは言えない。買ってくれた顧客が口コミを起こさせるような仕組みを用意しているか否かが、これからの時代は重要になってくる。
引用元:レバレッジ・マネジメント(p182)
ここから学ぶべきことは、売るのを目的にするのではなく、本当にいいと思ってもらえる「紹介してもらえるコンテンツを提供すること」が大事だということです。
今であればSNSやYoutubeといったネットを利用することで、口コミは広がりやすくなりました。
つい他の人にも教えたくなるようなコンテンツ作りをして、SNSなどで口コミを増やす仕組みを作るのは、ブログにも応用ができそうです。
レベルの違う人をまとめる「仕組み作り」
「組織のレバレッジ」では、経営者の仕事としてチーム全体をまとめることが紹介されています。
全員が一定レベルの知識を持ち、必要なことを完璧に分かっている会社など存在しない。能力も経験もレベルも違う社員をチームとしてまとめるのが経営者の仕事なのだ。
引用元:レバレッジ・マネジメント(p182)
これは経営者の仕事で、「1人でやっている人には関係ないな」と最初は思ったのですが、考え方を少し変えてみました。
- ブログ運営で考えると、1人で記事の作成全てをやろうとするのではなく、効率化するために一部外注を検討。
- 本来であれば質をある程度一定に保つためには、全員が同じライティングスキルを保つ必要がある。
- 質を保つために、自分が書く時のテンプレート(仕組み)とサンプルの記事を用意。
- 納品されたものをチェックして、問題があればテンプレートに反映・改善をすることで、最低限の質は担保する。
効率化のための為にテンプレートを作成し、能力も経験も違う人のレベルをまとめていくという「仕組み」は他のことにも応用ができそうです。
まとめ:経営者の思考を個人のキャリア形成に活用しよう!

本記事では『レバレッジ・マネジメント』について紹介しました。
- 「経営者の思考」こそ個人の時代に必要な能力
- 自社の強みを絞り込む
- 顧客に口コミを起こさせる仕組みが重要
- レベルの違う人をまとめる「仕組み作り」
読み終わったときの感想は、これまでイメージしていた「経営者」が今の時代では個人にも当てはまることが多いことに驚きました。
終身雇用から年金生活という時代では、経営者と社員という役割が別れていて、会社内のキャリアを考えていれば問題ありません。
しかし、これからは会社内のキャリアではなく、SNSやブログ、Youtubeといった個人としての活動からキャリアを考えることができる時代です。
本書はそんな時代だからこそ、企業の経営者ではない「個人」でも読むことに価値がある本ですよ。
『レバレッジ・マネジメント』と合わせて読みたい本
自由な人生のために20代でやっておくべきこと[キャリア編]
同じ著者が書く、20代で考えておくべきキャリア本。個人のブランド化(パーソナルブランディング)の重要性が学べます。
世界一やさしい「やりたいこと」の見つけ方 人生のモヤモヤから解放される自己理解メソッド
「何かやりたいけれど、何をやればいいか分からない」という悩みを解決してくれる本。自分の強みを分析するならこの1冊。
紹介記事も書いているので、こちらも参考にして下さい。

読んで下さりありがとうございました。良い読書ライフを!