SIerとWeb系どっちに進むほうがいいのかなかなか答えが出ない…結局どっちがいいの?
IT業界を目指しているひと、IT業界で働いている人はこういった悩みを抱えているのではないでしょうか?
最近ではWeb系推しの風潮も強く、多くの人がSIerを叩く人も多いですよね。
私は3年間SIerで働いていて、転職活動の際にはWeb系も検討していました。
本記事では、転職活動した私の経験からSIerとWeb系の違いを説明しつつ、どちらを選ぶべきかのポイントを紹介します。
私の結論から言えば、現状はWeb系に進む方がおすすめだと考えています。
もちろんSIerにも良い面があると思っているので、SIer自体を否定しようとは思っていません。
実際大規模なシステムを作るときは日本においてSIerの存在は不可欠です。
今回は、あくまでも個人のキャリアという視点でSIerとWeb系について考えていきます。
SIerとWeb系の違いは?

まずはSIerとWeb系それぞれの違いについて理解しましょう。
SIerとは
SIer(エスアイアー)とはシステムインテグレーター(Systems Integrator)というシステムを作って欲しい人から受注して、システムを納品する業種のことです。
- NTTデータ
- 野村総合研究所
- 富士通
- IBM
SIerにはSE,SES,PGというちょっとややこしい概念があります。
SE
SEとは、システムを開発するときに、お客さんと直接会話してヒアリングしたり、システムの設計を考える職種。
SES
SESは(System Engineering Service)の略で、自分の会社ではなくお客さんの会社に行って技術者として労働力を提供する契約のこと。いわゆる客先常駐。
PG
PG(プログラマー)は、システムを実際に開発する際に、設計のとおりにコードを書く職種。
SIerにはこういった概念が存在していて、それぞれ正しく理解しないと、SIerといっても全く違うキャリアに進むことになります。
大手のSIerはSEをたくさん抱えており、実際にプログラマーとなる人はいません。
システムを構築するときに人が足りない場合は、SESを提供している会社へ発注して、SEやPGを自社の中で常駐させます。
少しややこしいですが、ここは最初に理解しておくべき場所なので、しっかりと覚えておいて下さいね。
<div class=”concept-box1″><p>
- SIer:システムを作って欲しい人から受注して、システムを納品する企業
- SE:お客さんと直接会話してヒアリングしたり、システムの設計を考える人
- SES:自分の会社ではなくお客さんの会社に行って技術者として労働力を提供する契約
- PG:設計のとおりにプログラミングする人
</p></div>
Web系とは
Web系企業とは、自社でサービスを開発している会社です。
- Amazon
- 楽天
- メルカリ
- クックパッド
こうした企業は自社でエンジニアを抱えていて、なにかサービスを作るときは自社のエンジニアたちが開発を行います。
Web系はあくまでも自社のサービス開発から利益を上げることが目的なので、他社からシステム開発を受注することはありません。
SIerとWeb系どちらに進むべき?

SIerとWeb系について理解したところで、どちらに進むべきか悩む人も多いかと思います。
そんなときは以下の観点で考えるのがオススメです。
<div class=”concept-box1″><p>
- キャリアパス
- 将来性
- 待遇
</p></div>
この3つの観点から考えると、SIerとWeb系どちらへ進むべきか見えてきます。
自分のキャリアパスで答えは変わる
まず、自分がどんなことをしていきたいか?という視点でキャリアを考えてみましょう。
SIerとWeb系では同じIT業界とはいっても、業務内容がまったく違うため身に付くスキルやキャリアパスが違います。
SIerでは確実に納期に間に合わせることが求められるので、マネジメント中心のキャリア。
逆にWeb系では、自社のサービスを発展させていくことが求められるので、最初は必ず技術中心のキャリアになります。
(もちろんWeb系でも自社のエンジニアをマネジメントする立ち位置の人は存在します)
- 大規模な案件をマネジメントするような仕事 ⇛ SIer
- 専門性を高めて「手に職」をつけて、開発に従事する仕事 ⇛ Web系
一度自分のキャリア視点から、何がしたくてIT業界にいくのかを考えてみましょう。
高待遇を優先するならSIer【注意が必要】
あくまで現状ですが、年収や福利厚生といった高待遇を望むのであれば、基本的にSIerのほうがWeb系よりも良い場合が多いです。
もちろんSIerの中でも大手SIer(元請け)という条件が付きますが、その環境に入りさえすればWeb業界よりも良い待遇で働くことができるでしょう。
私もSIerで働いていたときは家賃補助が出たり、上司(課長クラス)の年収が1000万を超えていたりと待遇面はすごかったですね。
ただし、これは現状の話であり、今後はこういった高待遇を維持し続けられる企業は少なくなると私は考えています。
「SIerの今後というテーマ」についてはこちらの記事で詳しく書いてます。

もちろんSIerがなくなることはないと思っていますが、クラウドサービスの発展や終身雇用の崩壊、若者の技術志向など様々な要因で逆風が来ていると感じがしますね。
どうしても大手のSIerは大企業ならではの古い文化が多く、社内のポジション争いなどが発生します。
社内の評価を上げることは大事ですが、市場価値は年齢とともに下がっていくことは覚えておきましょう。
将来性の視点からはWeb系【おすすめ】
将来性という視点からだけ見れば、Web系のほうが今後も伸びていく市場と言われています。
GAFA(Google,Amazon,Facebook,Apple)に代表される世界的な企業もWeb系であり、今後IT業界を引っ張っていく存在はWeb業界から出てくるでしょう。
市場価値という面でも新しい技術をキャッチアップし続けるというマインドさえあれば、Web業界の方が将来性があるといえます。
終身雇用が終わった今の時代では、1つの企業の中で出世を狙うSIer的なキャリアより、市場価値を上げていくWeb系のようなキャリアの築き方がオススメです。
その代わりに、SIerよりも技術力という面で成果を出すことが求められるシビアな世界ではありますが、フロントエンド、サーバーサイド、インフラと経験できます。
スキルを幅広く身に付けることができれば、転職も有利になり給与アップを狙うなど、エンジニアらしいキャリアを考えることができますね。
Web系企業にいくにはプログラミングを学ぼう

これから就職してWeb業界を目指したい、今SIerにいるけどWeb系に転職したいと考えている人は、とにかくプログラミングを学びましょう。
SIerにいる人は1度入社時の研修でもJavaなどを学んでいるかもしれません。
しかしSIerと違って、Web系は即戦力となるような人材が求められます。
そのため、他の人との差別化のためにも、転職活動には必ず自分の技術力を証明するポートフォリオを用意しておくことをおすすめします。
Web系への転職を目指すのであれば、プログラミング言語はRuby、PHPどちらかを選んで、学習を進めましょう。
勉強方法はまずは独学でチャレンジしてみるのがオススメです。


もし独学で難しいと感じたのであれば、プログラミングスクールも検討してみましょう。
どちらにせよ挫折せずに進めることが一番重要です。
まとめ:SIerとWeb系を正しく理解してキャリアを選択しよう

本記事では、SIerとWeb系の違いを説明しつつ、どちらを選ぶべきかのポイントを紹介しました。
要点をまとめます。
- SIerとWeb系の違いを理解しよう
- キャリア、将来性、待遇から自分に合う方を選ぼう
- SIerは将来性面で懸念あり
- Web系でスキルを磨く働き方がおすすめ
もし、現在SIerやSESにいて技術力が身につかないことに悩んでいる、労働環境が悪いのであれば、すぐに転職活動を始めましょう。
悩んでいる間にも自分の市場価値が落ちていきます。
まずは何よりも情報収集をして自分で判断できる材料を増やしていきましょう。
リアルな情報が知りたければ、好きな技術の勉強会へ参加してWebエンジニアの人と会話したり、IT業界専門のエージェントに聞くのがおすすめです。
オススメの転職エージェント
私はレバテックキャリアをオススメしています。
ITを専門にしているので情報収集するとき、転職エージェントがSIer業界を把握した上で情報提供してくれますよ。
レバテックキャリア ★オススメ

ITを専門にした転職サイト。
ITを専門にしていることもあり、SIer業界にいる悩みも理解してくれます。
エンジニアの求人を見たいのであれば、「とりあえず登録しておく」べきサイトですね。
読んで下さりありがとうございました。