AWSを勉強しようと思ったけど、何から始めるのが正解か分からない
これまでインフラは触ったことなかったけど、AWSを勉強して知識を身に着けたい
本記事の内容
- 「AWS ソリューションアーキテクト アソシエイト」の取得を目標にする
- 私がAWSの勉強で失敗したこと
- AWSをゼロから勉強する人へオススメの勉強法
- インフラの知識が不足していると感じたら
AWSなどのパブリッククラウドのおかげでプログラマーの人もインフラに関わる機会があるのではないでしょうか?
私は2年前程から業務でAWSに携わっている人間で、最初はインフラの知識ゼロからAWSの学習を始めました。
本記事では過去私がAWSを学習した中で失敗したことを元に、「インフラ知識ゼロから始めるAWSの勉強法」について解説していきます。
「AWS ソリューションアーキテクト アソシエイト」の取得を目標にする

目標にするだけで、実際に取得しなくても構いません。AWSを学習するならソリューションアーキテクト アソシエイト レベルを最初の目標にすると基礎が身に付きます。
なぜAWS ソリューションアーキテクト アソシエイトを目標とした学習をおすすめするのかというと以下の理由があります。
AWSのベストプラクティスを学べる
AWSはサービスの利用方法などについて「ベストプラクティス」というものを出しています。
ベストプラクティスとはAWSに関する最も良い利用方法などのことで、サービスの使い方であったり、アーキテクチャであったり様々な内容のものがあります。
AWSを利用するにあたって、最も拠り所にするべきなのがベストプラクティスです。
AWS ソリューションアーキテクト アソシエイトではベストプラクティスを踏まえて問題が出題がされるため、自然と考え方や使い方が身に付くというメリットがあります。
主要なサービスを網羅できる
AWSは日々アップデートが入るため、そのサービスの数も数え切れないほどになっています。
Qiita AWSサービス一覧(2019/03版)※2020/04/26更新
これだけのサービスがあると、どのサービスを学習するべきなのか検討もつきません。
業務でAWSに関わっている人であれば、利用サービスから学ぶという手もありますが、それでは偏りが出てしまいます。
AWS ソリューションアーキテクト アソシエイトではAWSでアーキテクチャ設計する場合に利用する主要なサービスが出題対象となっているため、ある程度必須サービスを網羅することができます。
最近の試験アップデートの傾向から、運用と開発に利用するサービスは別資格へまとめられていきそうですが、まずはソリューションアーキテクト アソシエイトで勉強するのが無難です。
運用系サービス⇛SysOps アドミニストレーター – アソシエイト
開発系サービス⇛デベロッパー – アソシエイト
私がAWSの勉強で失敗したこと

AWS ソリューションアーキテクト アソシエイトを目標にして下さいといいましたが、その勉強法には注意が必要です。
実際に2年前私がAWSの学習を始めたときには、ソリューションアーキテクト アソシエイトの資格取得を目標に学習を進めましたが、非常に非効率な勉強をしてしまい大きな失敗をしました。
失敗1:資格対策本だけで勉強
私が失敗したのは資格対策本でAWSの学習を進めてしまったことです。
決して本の内容が悪いわけではなく、サービスの説明もきちんとあり練習問題も本番の試験に沿った内容です。
私の失敗はインフラの知識が乏しくAWSの概念を理解しない中で、資格対策本で勉強してしまったため、「単なるサービスの暗記」になってしまったことです。
この状態でどれだけ問題を解いてもAWSサービスへの理解が進まないまま、単純にサービスの名前と主な機能を覚えるだけでした。
失敗2:ハンズオン不足
資格対策本だけで勉強したことによって、AWSを実際に手を動かして行う「ハンズオン」をあまりしなかったことが、結果的にAWSへの理解を遅くしてしまいました…
AWSは画面を操作しないと、どのように利用するサービスなのか?どのサービスと連携して使用するのか?などの理解が進みません。
私は資格試験本を勉強することでAWSの理解ができると思っていましたが、実際はハンズオンで試すことが最も大事でした。
失敗3:インフラの勉強不足
AWSはこれまでオンプレミスで行っていたことをサービスとして展開されているだけで、基本となるインフラの知識は必要です。
例えば、AWSにはRoute53というDNSサービスがありますが、そもそも前提としてDNSとは何か、名前解決とは何かといったインフラの知識がないと、どのように使ってよいのかわかりません。
そのため、AWSの勉強と平行して理解できない部分は別で勉強を進める必要があるのですが、私の場合はまったくインフラの学習をしませんでした。
そうすると、サービスを使う段階で分かった気になっていただけで、実際どのように使ってよいのかが分からないという問題に直面しました。
AWSをゼロから勉強する人へオススメの勉強法

私の失敗も踏まえて、これからAWSを学習する人に向けてオススメしたい勉強法を紹介します。
まずはここから「Udemy」
インフラもAWSも初めてでよくわからない…という人はUdemyから入るのをオススメします。
Udemyは2009年にアメリカで設立されたオンライン動画学習のプラットフォームサイトです。セール中は1500円前後という圧倒的な低コストで購入でき、身につけたい技術をオンライン上で学習することができます。
まず最初はUdemyのこの講座を見ることから始めてみて下さい。
AWS:ゼロから実践するAmazon Web Services。手を動かしながらインフラの基礎を習得
- AWSを利用して自分でネットワークやサーバを構築できるようになります
- AWSの重要サービス(AWS、EC2、VPC、Route53、RDS、ELB、S3、IAM、CloudWatchなど)について、機能や設計の考え方が身に付きます
- サーバ構築、ネットワーク技術、監視といったインフラ知識が身に付きます
- AWSとインフラの基礎概念を学ぶため、インフラ担当者と議論ができるようになります
- AWSの基本が身に付いているので、この講座では取り上げなかったその他のAWSサービスについても効率的に学習できます
インフラの知識ゼロからでも理解できるように解説されています。
動画で確認しながら勉強ができるため、ハンズオン形式でAWSを触ることができます。
ハンズオンをするかどうかでAWSサービスに対する理解力が全然違うので、まずはこの講座の真似をしながら自分でも試すところから始めてみましょう。
Udemyの使い方についてはこちらで解説しているので参考にして下さい。

AWS ソリューションアーキテクト アソシエイト資格対策本
私の失敗談で資格対策本だけで勉強して失敗したといいましたが、本自体は綺麗にサービス概要が整理されていて、ポイントを抑える意味ではとてもよい教材です。
Udemyの講座でハンズオンをこなした後はAWS ソリューションアーキテクト アソシエイトの資格対策本を一緒に読むと、更に理解が深まります。
試験対策本としてはこの2つがよくまとまっていてオススメです。
資格試験の対策としてだけではなく、サービスの使い方などを復習するのにも使えますので、手元に置いておいて確認用に使うのがベストです。
AWS クラウドサービス活用資料集(通称Black Belt)
ハンズオンなどで勉強してもいまいちわからないな…というときはBlack Beltを読みましょう。
AWSの公式が出しているサービスごとの説明資料です。
サービスの概要からベストプラクティスとなる使い方まで深く解説されているため、わからないことがあればまずはここから確認しましょう。
Youtube,PDF,SlideShareの3通りが用意されていて、好きなもので勉強することができます。
かなり深い内容まで解説されているものもあるので、ソリューションアーキテクト アソシエイトまでのレベルまでの疑問であれば十分確認できます。
AWS ソリューションアーキテクト アソシエイト取得まで目指すなら
AWS ソリューションアーキテクト アソシエイトの取得まで考えているのであれば、問題集を購入しましょう。
こちらもUdemyで専用の問題集が購入できます。
【SAA-C02版】AWS 認定ソリューションアーキテクト アソシエイト模擬試験問題集(6回分390問)
実際の試験では、AWSのベストプラクティスに沿った「どのようなアーキテクチャで利用するのか」、「そのサービスはどのような場合に利用するのが適切なのか」を学ぶ必要があります。
それを解消してくれるのがこのような試験の問題集です。できる限り何度も繰り返し問題を解くことで、AWSへの理解を深めてくれます。
インフラの知識が不足していると感じたら

もしAWSの学習でインフラ自体の知識が足りないなと感じたなら、基礎的な技術書で勉強するのがおすすめです。
私はネットワークとDNSが最初わからなかったため、以下の本を購入しました。
ネットワーク
VPCやサブネット、ルートテーブル、ロードバランサーなどAWSではネットワークについての知識が必須です。
よくわからないなと思ったらこの本で学習を進めていました。ただし少し分厚いので、一番最初から読み通すのではなく、わからないことがあれば開くようにしていました。
DNS
Route53について使い方がいまいちわからなかったので購入したのがこの本です。
図が多く、インフラ初心者でもすんなりと読めると思います。私はこの本のおかげでDNSの仕組みが理解できました。
まとめ:AWSをインフラ知識ゼロから勉強しよう!

本記事では「インフラ知識ゼロから始めるAWSの勉強法」について解説しました。
- 「AWS ソリューションアーキテクト アソシエイト」の取得を目標にする
- 資格取得のためだけの勉強はダメ
- AWSはとにかくハンズオンから!Udemyがオススメ
- AWSサービスの確認は資格対策本かBlackBelt
- 資格を取るなら問題集も解こう
AWSは幅広い知識が必要とされるため、インフラエンジニア以外が勉強しようとするととてもハードルが高いと思います。
まずは「AWS ソリューションアーキテクト アソシエイト」の取得を目標にすることで、重要なサービスを押さえることができるので、まずはそこを目指してみましょう。
技術はとにかく手を動かさないと身に付きません。ハンズオン重視で学習を進めてみて下さい。
これからAWSを学習する人の参考になれば嬉しいです。
読んで下さりありがとうございました。